5月5日は端午の節句、今は国民の祝日「こどもの日」として親しまれています。
近年では飾るご家庭が少なくなりましたが、5月になると鯉のぼりが元気に大空を泳いでいます。
中国の『後漢書』に「黄河の急流にある龍門の滝を登り切った鯉が龍になって天を翔けた」という故事があります。
職員室前のタペストリーの「鯉の滝登り」の絵は立身出世の象徴、「登龍門」とはその難関を指す言葉となりました。
保育園でお子さまの健やかな成長を祈念して鯉のぼりを飾ったことは、4月15日のなでしこだよりに掲載しています。
つい先日、保育園の職員が園庭の草取りをしていると、外を通る方からお手紙をいただきました。
先生方へ
先日、なでしこ保育園のこいのぼりが園庭を泳いでいるのを見て、
心がとてもとても暖かくなりました。
今コロナで大変な世の中で自粛する事、生きる事で精一杯の中で、
季節の移り変わりさえも気づけなくなっていた時にこいのぼりを見て、
5月になったんだと改めて感じる事ができた気がします。
こいのぼりをあげて下さった先生方、用務の方々に感謝致します。
まだまだ心配な日々ですが保育園の先生方も子ども達をお預かりの中、
体調にはくれぐれもお気を付けて下さい。
手書きの優しい文字、裏側に写真をプリントした手作りのカード。
「以前のなでしこ祭(文化祭)で買ったなでしこの花がきれいに咲いているので…。」
愛国中学校・愛国高等学校から保育専門学校を卒業して、現在は幼稚園にお勤めだとのこと。
小学校・中学校と同じように、緊急事態宣言を受けて東京都内の幼稚園はほとんど閉園しています。
幼稚園の先生も、もちろん私たち中学校高等学校の職員も、子供たちに会えないのは寂しい限りです。
そんな中、ふと見上げた鯉のぼりが元気に泳ぐ風景に季節を感じ、励まされたのだと思います。
お手紙を受け取りお話をした保育士も、卒業生の素敵なお心遣いに力をいただきました。
5月5日を過ぎた鯉のぼり。
ちょっと強めの風を受けて、今日も元気です。
5月29日の新入生登校、そして6月1日の入学式・午後からは在校生も登校。
なでしこ保育園の利用制限期間が終了して園児さんがみんな仲良く通常登園するまで。
学生生徒や園児さんが鯉のぼりとその先に広がる大空を見上げる日まで、悠々と泳いでお待ちしています。