2024.01.24
⛩亀戸天神社・鷽替神事⛩
菅原道真公を祀る筑紫(つくし・現在の福岡県)の太宰府天満宮では、正月7日に「鷽(うそ)かえ神事」を行います。
大宰府天満宮で寛和2年(986年)から続く勇壮な夜の火祭り・「鬼すべ神事」の前に夕刻から執り行われる神事です。
現在では初天神に合わせた正月の24日・25日に、全国各地の天満宮(天神様)などで「鷽替(うそかえ)」が催されます。
鷽替では神職が一体一体丁寧にお作りになった木製の鷽を拝受するのですが、その姿形は神社によって異なります。
画像は太宰府天満宮のホームページから転載した木彫りの鷽ですが、東京でも湯島や亀戸など それぞれ個性的です。
鷽は実在する小さな鳥で、シュッとした尻尾・ぽっちゃりとした丸くて赤いお腹に黒い頭がチャーミング。
「鷽」の漢字は「学」の旧字体「學」と冠の部分が共通しているため「學問の鳥」となったとも言われます。
学問の神様の道真公・その窮地を救ったとされる鷽は、縁起の良い鳥として信仰の対象となったのでしょうか。
小岩からJRで3つ先の江東区亀戸にも道真公をお祀りした【亀戸天神社(亀戸天満宮)】があります。
受験の時季になると、天神様にお参りして絵馬を奉納したりお守りをいただく受験生を多く見かけます。
高3の家政科と商業科は第2学期に『大鏡』の「道真左遷」を学習し、道真公の心情を理解してからお参りかな。
亀戸天神社でも鷽替は伝統ある神事で、私も幼い頃から つるつるの太鼓橋と葛餅とともに親しんできました。
今年も亀戸在住の女子職員が大寒過ぎの寒い中を早朝から並んで下さり、無事に個数限定の大きい鷽も拝受。
一番大きい十号は20cm、あとは二号と一号、そして細身の懐中(お財布用)も含めて、初穂料をお納めしました。
その際、通し番号が印字されている鷽替神事の由来書も添えられていました。
そこには「亀戸天神社は つくしのうつしなれば文政三年この事を始めて…」との記載があります。
(「亀戸天神社は筑紫の大宰府天満宮の分社なので これに倣い文政三年(1820年)に この神事を始めた」)
25日の夕方に抽選し26日に当選番号の発表があり、当選者には貴重な【🌟金🌟の鷽】が授与されます。
当選数が少ない大変ありがたい金鷽なので、過度な期待などはせず、心静かに発表を待ちたいと思います。
「うそ」と「とり」が掛詞になり【鷽が凶事(悪いこと)を嘘(うそ)にして、鳥が吉事(良いこと)に取り替える】
前年に授与された鷽をお返しし新しいものに取り替えることで【一年の吉運を招き、開運・出世・幸福が得られる】
学園では毎年鷽替の日に鷽を頂いてお祀りし、生徒・教職員・学園の幸運発展と学業成就・試験合格を願っています。