2021.01.18
新年《書初め展》 入賞者
恒例の【新年書初め展】の入賞者が決定し、今日のTV放映の全校朝礼で表彰しました。
入賞作品は表装(書画の保存や鑑賞のため布や紙を補って掛け軸などにすること)して展示。
職員室前の生徒ラウンジと廊下の展示スペースは、一気に新春らしく、また格調高くなりました。
白い半紙に、凛として鮮やかな墨の色。
力強い中学生の楷書、濃淡・かすれが美しい高校生の作品。
墨の、あのいい薫りが想起され、心は穏やかになりながら背筋が伸びます。
以前に比べ、コンピュータを利用して文書を書いたり掲示物を作成したりすることが多くなりました。
字体が選択できて誰でも同じきれいな字、プリントする前にレイアウトを確認、訂正することも容易です。
一方で、大小の筆を上手に使えたり手紙やノートなど日常の文字が美しい事も素晴らしいスキルの一つです。
書道では一旦書き始めると失敗してもリセットして白紙に戻すことができません。
一度しか行えない・元に戻せないのが「一回性」、やり直しがきかない厳しさがあります。
筆を運ぶ際は心を鎮め集中して慎重に行いながらも、思い切りが悪いと作品に勢いが出ないとか。
最初の一画を始める前に全体のイメージを固め、理解してから繊細かつ大胆に、というところでしょうか。
もちろん作品は新しい半紙に書き直すことができますが、物事にはやり直しが難しい場合もあります。
日々の言動も含め、「一回性」を意識して生活する姿勢は多くの事にも通じるものだと思います。
「入学式」「学園説明会」「文化祭」「創立記念祭」「戴帽式」「入学試験」「卒業式」など。
本校では正門の縦看板・講堂の舞台の横看板は、すべて書道科教諭が心を込めて書いています。
今の季節、卒業式で中学3年生・高校3年生にさしあげる卒業証書や各種表彰状も大切に準備しています。
手書きの美文字とPCのプリンター。
両方できて上手に使い分けられる多才な女子を育てたいな、と思います。