日増しに暖かくなってきました。本格的な春の訪れももうすぐです。
今回は感触遊びを紹介したいと思います。
感触遊びとは、身の回りの物に触れて不思議な感触を楽しむ遊びです。感触遊びは、子どもの発達に良い影響を与えています。様々な素材に触れて感触を感じる事で指先の感覚が発達し五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を育むことにつながります。例えば、自分の目で見てどんな形なのか?(視覚)、触ると形は変わるのか?べちょべちょなのか?(触覚)、落ち葉をちぎったり踏んだりした時にどんな音がするのか?(聴覚)、花や草はどんな匂いがするのか?(嗅覚)、どんな味がするのか、苦いのか甘いのか?等(味覚)、また指先の感覚や運動機能を鍛えることや手先の器用さを育てていくことに繋がります。
保育園では0・1歳児は、エアークッションや圧縮袋の中にいくつか風船を入れて作った「風船マット」でデコボコした感触やふわふわした感触、跳ねる感覚を味わったり、ペットボトルの側面に色々な形の穴を開けた物やタッパーの蓋に穴を開け丸い形の物やカード型の物を入れて遊ぶ「ポットン落とし」で指先の感覚を育んだりしています。また夏にはペットボトルの中に保冷剤の中のジェルを入れたものを冷やし、氷と一緒に冷たい感触遊びを取り入れています。
2歳児は、紐や毛糸などを使ってうどんやラーメンなどに見立てた「見立て遊び」や粘土あそび、夏にはカラーポンポンが入った氷での感触遊びを取り入れています。
3歳児は、草花を水の中に入れて揉み出した「色水遊び」や指先を使ってのりを伸ばしていく感触、はさみで固さの違う紙を切っていくことではさみを通しての感触を取り入れています。
4・5歳児は、消毒している安全な砂での「砂遊び」や遊びではないですが、野菜の皮むき(とうもろこし、じゃがいも、人参、玉ねぎなど)、クッキーやピザ作りなど行い、沢山の感触を感じられるようにしています。
ご家庭でもチラシや不要な紙をちぎったり(手を切らないように注意して下さい)、粘土をこねたり丸めるなどして遊んだり、お手伝いの1つとして野菜の皮むきを一緒に行ったり、公園など外遊びでは、季節によって葉っぱの感触の違いを確かめる事ができると思います。お子さまは、とにかく触って何でも確かめることをします。安全なものであれば多少汚れたりしてもまずは触れられるようにしてみると良いと思います。
幼少期のお子さまは自分の気持ちを上手に言葉で伝える事が難しいですが、感触遊びを通して感じる様々な気持ちや感情を不思議そうな顔や驚いた顔など表情で伝えてくれると思います。その表情を言葉にして表してあげることで、言葉で感情を表すことを覚えて行くことも出来る様になると思います。時間があるときにお子さまと一緒に感触遊びを行ってみてください。 (保育士 佐藤楓)