雨がぽつりぽつりと降る日も多くなり、鮮やかに紫陽花の花が咲く季節となりました。
湿気の多いこの時期は食品の取り扱いにご家庭でも特に注意したい季節です。この時期は食中毒の発生も多くなります。
今回は、ご家庭での食中毒予防について書きたいと思います。
食中毒は、その原因となる細菌やウィルスが体内へ侵入する事によって発生します。
食事作りで注意したいポイントとなる食中毒3原則は食中毒菌を①つけない②増やさない③(食べ物や器具に付着した菌を)やっつけるです。
食事を作る前は勿論ですが、生肉や卵をさわった時は良く手を洗う、作った食事はなるべく早く食べる(温かいものは温かくして、冷たい物は冷蔵庫へ)生肉などで使用した器具は洗浄後、熱湯をかけたりして消毒しましょう。
社会情勢により外食の機会も少なくなっていると思いますが、ご家族で焼き肉やバーベキューをするときなど、箸やトングの取り扱いにご注意ください。
よく火を通すのは勿論ですが、焼く時と食べる時の箸は分けましょう。また、二枚貝(あさりなど)を食べるときも加熱用のものについては中心部までよく加熱して食べること、調理中の手洗い、器具をその都度洗浄・殺菌するか加熱前と加熱後の器具は分けましょう。
暑くなるこれからの季節は水筒ややかんなど金属製の容器の使用方法にもご注意ください。
酸性の飲物(炭酸飲料、乳酸菌飲料、果汁飲料、スポーツ飲料)による金属の溶出に伴う中毒のおそれがあります。
水筒の保温構造の一部に銅を使用していて、スポーツドリンクを入れた水筒の内部が破損していたため銅が溶け出し、苦味・頭痛・めまい・吐き気の症状がでたという金属の溶出にともなう食中毒などもあるようです。
容器は新しいものに定期的に買い換える、内側に黒ずみが蓄積している古いヤカンや容器の内側にサビや後が付いていないかなど確認する。酸性の飲物を長時間保管すると金属が溶け出ることもあるということを頭の片隅に覚えておくといいと思います。
食中毒や水分補給などに注意して梅雨の季節を元気に乗りきりましょう。 (調理師 山浦)