• 2024年08月15日 「お風呂について」
  • 気持ちよく晴れ渡った青空にセミの声。子どもたちはセミの声にも負けず、汗をかきながら元気に走り回って遊んでいます。今回は汗をかいて遊んだ体の一日の汚れを落とし、身体を清潔に保つことで心も体もリフレッシュする効果があるお風呂についてお伝えします。

     

    お風呂の効果には色々ありますが、3つほどご紹介します。

    1.温熱効果

    代謝があがり血行促進されると体内の老廃物や疲労物質が排出されるのを促すことができます。新陳代謝が活発になり体の内側から健康できれいになれるということです。

    2.静水圧効果

    静水圧がかかり全身への穏やかなマッサージ効果をもたらします。お風呂に入った時思わず「ふぅ~」と声が出てしまった経験はありませんか?実はこれも静水圧によるものなのです。疲労回復にもつながります。

    3.浮力効果

    水中では浮力が働き、お風呂につかり重力が軽減されることで筋肉の緊張がほぐれ、水の抵抗も加わる為、筋肉増強に向いています。

    その他、生活習慣として清潔ケアを行うことで全身状態を把握し、異常の早期発見にも繋がります。

     

    それでは年齢別にみていきましょう。

    「0歳児」お風呂デビューは生後1カ月を過ぎてからベビーバスを卒業して大人と一緒に入れるようになります。お湯の温度は夏は38度くらい、冬は40度くらいが目安です。大人がちょうどよいと感じる温度よりも少し低めのお湯にしてみてください。浴槽にプカプカと浮くことに不安を感じる赤ちゃんもいます。そんな時は大人の胸に赤ちゃんの顔が付く様に縦抱きにすると落ち着くと思います。落ち着いたらゆっくり仰向けにして沐浴布や薄手のタオルを掛けます。入浴時間は10分~15分に収めるとよいでしょう。赤ちゃんはリラックスし血行が良くなると腸の動きもよくなるので、いきむ様子が見られたら湯舟から出してあげてください。赤ちゃんのお肌はとてもデリケートなので手で全身を洗います。お風呂上りはすぐにタオルでくるんでこすらず優しく拭き取ってください。

     

    「1歳児~3歳児」このくらいのお子さまはとにかく何でも嫌になるイヤイヤ期です。「お風呂に入るのも嫌」「洗うのも嫌」となると大人は心が折れそうになりますよね。そんな時はお風呂の順番を工夫して「夕食→遊び→お風呂」の順を「夕食→お風呂→遊び」にしたり、「あと一回やったら(遊んだら)次はお風呂に入ろうね」と見通しが持てる声掛けをしたりすることも効果的です。また、お風呂用のおもちゃを用意してみたり、お風呂でお絵描きできるシートや好きな入浴剤なども利用したりすることでお風呂が楽しい場所になり、大人も子どももストレスなくお風呂時間が楽しめると思います。おもちゃは衛生面を考えると使用後は乾燥させたり拭いたり、片付けが大変かと思います。使い捨て出来る空き容器や拭き取りやすい凹凸や穴の開いていないものを選ぶとよいでしょう。大切なのは少しずつお湯に慣れることです。苦手なお子さまは特に、足や手など顔から遠い部分の次にお腹、背中、胸、首、顔、頭と少しずつお湯をかけていくのが良いです。大人が見本をみせるとより安心して取り組めます。どうしても入りたくないお子さまにお風呂の何が嫌なのか尋ねてみて少しでも安心して入浴できるように工夫していきましょう。

     

    「4歳児~5歳児」この頃から自立心が芽生え自分で体や頭を洗いたがるお子さまもいます。お子さまがしっかり洗えているかを見守りながら確認していきます。お子さまに洗い方を伝えながら一緒に行っていき、出来た時には十分褒めて自信につなげてあげてください。

    洗い方を教えていくコツは、まずは目に見えるところから洗っていくように伝えます。脇や関節などは汗や汚れがたまりやすいので丁寧に、お湯で流すときもすすぎ残しが多いところなのでしっかり流すように伝えましょう。洗髪も耳の後ろ、生え際、襟足など汚れやすすぎ残しが多いところですので、感覚をつかめるまでは手を添えてあげると分かりやすいと思います。

    そして、入浴のマナーを教えたり数を数えるなど学びの時間にしたりと学習活動も良いと思います。

     

    お風呂の前後は、大人も子どもをしっかり水分補給をしましょう。0歳児~1歳児は母乳やミルク、その他、湯冷まし、麦茶などが望ましいです。

     

    入浴が好きなお子さまは発育・発達の観点から見ても「思いやる」「考える」という社会性の発達が高くなるとも言われています。お子さまが大きくなるにつれて親子でお風呂に入る機会が少なくなっていきます。ぜひ、今を大切にし、親子で楽しいお風呂時間にしてください。

    (保育士 澤田)